丹後半島、磯

この日、午後から晴れてくれた。
待ちわびた。
やっぱり晴れた空と青い海が好き。




ここは網野町磯。
網野の港から海沿いの道を走って行くと、
この集落に行きつく。
初めて観る光景っていつでも感動は大きい。
未知の世界の扉が開かれた瞬間。
向こうにうっすらと見える岬の先端は間人の城島。



この磯には、源義経の愛人の“静御前”を祀る静神社がある。
宮津府志』によると、この地は静御前とその母磯禅尼の出生地といわれている。
静は六才のとき、母に連れられて京都に上り、祇園白拍子となったが、十八才のとき、
住吉の舞台で源義経に見染められた。そして建久元年(一一九〇)、義経が奥州平泉で討死したので、
止むなく二十八才の静はひそかに郷里の磯に帰り、余生を終えたと伝えられている…。
義経…”“静神社”などと書かれたあざやかな幟が風にあおられてはためいていたけど、
自分は平家方だから参拝せずに横目でちらっと見ただけでそこを通り過ぎた。
静の出生地については諸説あるようだ。